何時ごろに起きたのだろう?
手洗いと歯磨きに、小屋の水場にボーっと歩いていくと、ちょうど朝日が昇ったところだった。
清々しい。
明け方の空の下で(水場は外)、何も考えずただ空を見つめながら歯磨き。
歯ブラシを動かす規則的なリズムと、耳に響くブラシのこすれる音をぼんやり感じながら、しばし目を開けたまま瞑想状態…。
ビックリするほど冷たい水で顔を洗い、ようやく目が覚める。
再び空を見上げると、1枚の羽のような形の雲が目に入った。
あんな形が、自然の風や空気の偶然の条件でできあがるのだと思うと、その偶然の中にも、何者か大いなる存在の計らいがあるような気がしてきてしまう。
今一度朝日に向き直り、その存在に、この旅が最後まで無事に終わるようにと祈った。
*画面中央奥あたりは、地図から推測するに、燕岳、燕山荘あたりの稜線シルエットではないかと思われる。
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