--2005/02/17----------
◇「交流分析の歴史と杉田峰康先生のセミナー」
去る2月12日(土)・13日(日)に、東京都内で杉田峰康先生の講座が行われ
ました。「カウンセラー・心理職のための交流分析活用講座 Part.1 〜現代
社会の不安と心の健康〜」というテーマです。
その初日に、交流分析の歴史について幅広いお話がありました。
この講座の対象は、原則として「交流分析の基礎的な部分(構造分析、交流パ
ターン分析、基本的構え等)を学習された人」なのですが、「今学ぶ必要があっ
て、初めて触れる」という事情の方もおいでになるので、交流分析の基本知識
をおさらいするのです。
今回の交流分析の歴史は、単に精神分析の口語版でエリック・バーンによって
提唱されたということだけにとどまりませんでした。
・「心」を探求する学問には、精神分析、行動療法、人間性心理学という流れ
があること
・精神分析の分野では、無意識の意識化に主眼を置いていたフロイト以降の、
自我心理学、自己心理学などへの発展と、それらの理論と交流分析との関係
・バーンが精神分析以外のさまざまな理論からも影響を受けて、交流分析をま
とめ上げてきたこと
など、心理学という学問の歴史と広がりの中で、交流分析がどこに位置し、何
と関係が深いかをあらためて学ぶ機会になりました。
さすが中級向け講座といいましょうか、2日間にわたって精神分析やゲシュタ
ルト療法、トランスパーソナル理論などの話もところどころに織り交ぜられ、
時に予定外のワークのデモンストレーションが自然発生したりと、初めて交流
分析や心理学に触れる人には、それぞれの理論の関連性や、どこまでが交流分
析の基礎でどこからが応用なのかが分からなくなったかもしれないなと心配す
るほど、盛りだくさんな内容でした。
|