--2004/11/18----------
◇「自分がOKでない若者たち」
先日、「ニート(若年無業者:就業、就学、職業訓練のいずれもしていない人)」
に関する講演会に行ってきました。
ニートという言葉を最近よく耳にしますが、ある調査結果では、日本のニート
と呼ばれる人たちを4つのタイプに分類しているようです。
その中には、就職をする前に「働く意味」や「自分のやりたいこと」を考えす
ぎて前へ進めないというタイプや、いったん就職はするもののすぐに辞めてし
まい自信をなくすタイプなどがあるのだそうです。
他にも、対人関係が苦手で社会の中に入っていけない人などもいるのだとか。
そんな話を聞きながら、彼らの中には「私はOKでない」という構えを持って
いる人が多いのではないか?・・・という気がしてきました。
スピーカーの方の話を聞いて私はこんな風にTAと結びつけました。
働く意味ややりたいことが見つからないで立ちすくむタイプは、本当にまじめ
に素直にそれを考える傾向が強い人が多そうだということ。そして、「見つけ
られない自分はダメだ」と自己評価してしまうのではないか。
就職しても辞めてしまって自信をなくすタイプは、「自分はついていけない、
向いていない」と思っているのかもしれません。中には、「こんなことやるた
めに入社したのではない」と会社に対して否定的な人もいるのかもしれません。
対人関係が苦手な人は、「そんな自分は情けない」という気持ちもどこかにあ
るといえるでしょう。
そういえば、かつて、日本の高校生が他国の同世代と比べて自己肯定感が低い
というアンケートがあったことを思い出し、あらためて探してみました。
財団法人・日本青少年研究所の「高校生の未来意識に関する調査(2002年)」
に、自己肯定感が低い日本の青年たちの姿が浮き彫りにされています。
「自分はだめな人間だと思うことがある」が73.0%で、アメリカ48.3%、中国
36.9%を大きく上回っています。
また「自分にはあまり誇りに思えるようなことはない」も、日本52.7%、アメ
リカ22.8%、中国22.9%という結果が報告されています。
2004年の調査では、「全体として見れば、私は自分に満足している」日本35.7%、
アメリカ82.7%、中国55.4%、韓国47.7%。「私は困難があると、すぐ諦める
ほうである」日本43.4%、アメリカ15.1%、中国22.5、韓国40.0%となってい
ました。
また、「将来自由気ままでいたいので、正式な就職をしたくない」という項目
もあり、日本15.7%、アメリカ57.9%、中国67.6%、韓国29.0%でした。
何が日本の若者たちを、こんな風な自己イメージを抱くようにさせてしまった
のでしょう?もしかしたら、無条件のプラスのストローク、条件付のストロー
クをどれくらい受けてきたかとも関係があるのかもしれないと考えたりしまし
たが、いかがでしょうか?(なんでもTAに結び付ければいいというものでは
ありませんが、肯定感は基本的構えですものね。)
「デコボコでもいいじゃないか・・・」評価される側にも、する側にもそう投
げかけてみたくなったここ最近の私でした。
|