あまり目に留める人はいないのかもしれない。
私は、この若葉色と、花の赤、そしてこの後の季節に実る赤いプロペラ状の種との、 色のコントラストが好きだ。
もみじの木の下に入って日差しの指す方向に目をやると、 葉っぱが透けて重なり合っているのがわかる、その色の濃淡も好きだ。
光の透けた葉っぱたちが風にそよぐのを飽きるまで見つめていた幼い頃。